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「結婚できる年齢は男性18歳、女性16歳」と覚えている人もいるかもしれません。実は、この決まりは2022年4月1日から変わっています。恋人と将来の話をするとき、結婚できる年齢や成年年齢の決まりを知っておくと、話がしやすくなります。
この記事では、法務省の「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」のページと「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」、e-Gov法令検索の民法第731条・第737条・第739条をもとに、結婚できる年齢の決まりを5つのポイントにまとめます。後半の、二人で将来の話をするときの工夫は、この記事の提案です。
※この記事は一般的な情報の整理です。個別の手続きは、届け出をする市区町村の窓口や法務省の案内で確かめてください。
結婚できる年齢の決まりとは
民法第731条の婚姻適齢
e-Gov法令検索の民法第731条(婚姻適齢)には、「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。」と定められています。男女の区別はなく、18歳になれば結婚できるという決まりです。
以前は男女で違った
法務省のページでは、女性の婚姻開始年齢は16歳と定められていて、18歳とされる男性の婚姻開始年齢と異なっていたと説明されています。今回の改正で、女性の婚姻年齢を18歳に引き上げ、男女の婚姻開始年齢を統一したとされています。法務省のページでは、このほか、年齢要件を定める他の法令についても、必要に応じて18歳に引き下げるなどの改正を行っているとされています。
いつ変わった?
法務省のページでは、民法の成年年齢を20歳から18歳に引き下げることなどを内容とする民法の一部を改正する法律が、平成30年6月13日に成立し、令和4年4月1日から施行されたとされています。
結婚できる年齢の5つのポイント
ここでは、法務省の資料と民法の条文から、結婚できる年齢について押さえておきたい点を5つにまとめます。
1. 男女とも18歳から
民法第731条により、婚姻は18歳にならなければすることができないとされています。法務省のQ&Aでは、女性の婚姻開始年齢の引上げも2022年4月1日から施行されると説明されています。
2. 男女差をなくした理由
法務省のQ&Aでは、婚姻開始年齢に男女差が設けられていたのは、男女間で心身の発達に差異があるためとされていたと説明されています。そのうえで、社会・経済の複雑化が進んだ今日では、社会的、経済的な成熟度をより重視すべき状況になっていて、その観点からは男女間に特段の違いはないと考えられることから、取扱いの差異を解消したとされています。
3. 18歳とした理由
Q&Aでは、高校等進学率が98パーセントを超えていることなどからすると、婚姻をするには少なくとも18歳程度の社会的・経済的成熟が必要であると考え、女性の婚姻開始年齢を18歳に引き上げたと説明されています。
4. 経過措置がある
Q&Aでは、2022年4月1日の時点で既に16歳以上の女性は、引き続き、18歳未満でも結婚することができると説明されています。
5. 父母の同意の条文は削除
e-Gov法令検索で民法第737条を見ると、「削除」と表示されています。成年年齢と婚姻開始年齢がどちらも18歳になったことで、結婚できる人は成年になっています。
5つのポイントの早見表
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 結婚できる年齢 | 男女とも18歳から(民法第731条) |
| 男女差の解消 | 社会的・経済的な成熟度を重視 |
| 18歳の理由 | 高校等進学率が98パーセントを超えていることなど |
| 経過措置 | 2022年4月1日時点で16歳以上の女性は18歳未満でも可 |
| 父母の同意 | 民法第737条は「削除」 |
表は、法務省のQ&Aとe-Gov法令検索の民法の条文にもとづきます。
成年年齢の引下げもあわせて知る
成年年齢の2つの意味
法務省のページでは、民法の成年年齢は、単独で契約を締結することができる年齢という意味と、親権に服することがなくなる年齢という意味を持つと説明されています。この年齢は、明治29年(1896年)に民法が制定されて以来、20歳と定められてきたとされています。
約140年ぶりの見直し
法務省のページでは、成年年齢の見直しは、明治9年の太政官布告以来、約140年ぶりとされています。
誰がいつ成年になった?
Q&Aでは、2022年4月1日の時点で18歳以上20歳未満の人(2002年4月2日生まれから2004年4月1日生まれまでの人)は、その日に成年に達し、2004年4月2日生まれ以降の人は、18歳の誕生日に成年に達すると説明されています。
18歳でできるようになること
Q&Aでは、18歳、19歳の人は、親の同意を得ずに、携帯電話の購入、アパートの賃貸、クレジットカードの作成、ローンを組んでの自動車購入などの契約ができるようになると説明されています。ただし、クレジットカードは支払能力の審査の結果作成できないことがあり、返済能力を超えるローン契約と認められる場合は契約できないこともあるとされています。
20歳のまま変わらないこと
お酒とたばこ
Q&Aでは、民法の成年年齢が18歳に引き下げられても、お酒やたばこに関する年齢制限は20歳のまま維持されると説明されています。
公営競技
競馬、競輪、オートレース、モーターボート競走の年齢制限も、20歳のまま維持されると説明されています。理由としては、健康被害への懸念や、ギャンブル依存症対策などの観点が挙げられています。
結婚のお祝いの席で
結婚できる年齢とお酒を飲める年齢は同じではありません。18歳、19歳の二人のお祝いの席では、お酒以外の飲み物も用意しておくとよいでしょう。
婚姻届を出すときの決まり
届け出で効力が生じる
e-Gov法令検索の民法第739条第1項には、婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずると定められています。
証人は成年の二人以上
同条第2項では、届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、またはこれらの者から口頭でしなければならないとされています。成年年齢が18歳になったので、証人も18歳以上の人がなれることになります。
18歳になると変わる契約と生活
未成年者取消権が使えなくなる
法務省のQ&Aでは、民法では、未成年者が親の同意を得ずに契約した場合には、原則として、契約を取り消すことができるとされている(未成年者取消権)と説明されています。成年年齢が18歳に引き下げられたことで、18歳、19歳の人は未成年者取消権を行使することができなくなるため、悪徳商法などによる消費者被害の拡大が懸念されているとされています。
政府の対策
Q&Aでは、政府の取組みとして、小・中・高等学校等における消費者教育の充実、若者に多い消費者被害を救済するための消費者契約法の改正、全国共通の3桁の電話番号である消費者ホットライン188の周知や相談窓口の充実などが挙げられています。
住む場所や進路も自分で決める
Q&Aでは、親権に服することがなくなる結果、自分の住む場所(居所)を自分の意思で決めたり、進学や就職などの進路決定についても、自分の意思で決めたりすることができるようになると説明されています。もっとも、進路決定について、親や学校の先生の理解を得ることが大切なことに変わりはないとされています。
パスポートや国家資格
Q&Aでは、10年有効パスポートの取得や、公認会計士や司法書士などの国家資格に基づく職業に就くこと(資格試験への合格等が必要)なども、18歳でできるようになると説明されています。新婚旅行の準備でパスポートを作るときにも関係があります。
| 項目 | 18歳から | 20歳のまま |
|---|---|---|
| 結婚 | できる | ― |
| 親の同意なしの契約 | できる | ― |
| 10年有効パスポート | 取得できる | ― |
| お酒・たばこ | ― | 20歳のまま |
| 公営競技 | ― | 20歳のまま |
二人で将来の話をするときの工夫
ここからは、法務省の資料と民法の条文をもとにした、この記事の提案です。
決まりを一緒に確かめる
「結婚できるのは何歳から?」と迷ったときは、法務省のページや民法の条文を二人で一緒に見ると、思い込みで話がすれ違うのを防げます。
お金と契約の話もしておく
18歳から親の同意なしに契約ができるようになるので、クレジットカードやローンの使い方について、二人で考え方を話しておくと安心です。困ったときは、消費者ホットライン188などの相談先があることも知っておきましょう。
証人を誰に頼むか考える
婚姻届には成年の証人二人以上の署名が必要とされています。誰にお願いするかを早めに二人で話し合い、相手の都合も聞いておくと、届け出の日が決めやすくなります。
記念日の候補を出し合う
婚姻は届け出によって効力が生じるとされているので、届け出の日が二人の記念日になります。候補の日を出し合って、窓口の受付時間なども市区町村の案内で確かめておくとよいでしょう。
家族への伝え方を話し合う
法律上は父母の同意の条文は削除されていますが、家族にいつ、どのように伝えるかは、二人で話し合っておくとよいでしょう。
結婚できる年齢のよくある質問
17歳で結婚できる?
民法第731条により、婚姻は18歳にならなければすることができないとされています。ただし、2022年4月1日の時点で既に16歳以上だった女性は、引き続き18歳未満でも結婚できると説明されています。
18歳なら親の同意はいらない?
民法第737条は「削除」となっていて、18歳は成年なので、親の同意を得ずに契約などができると説明されています。
改正前に結んだ契約は?
Q&Aでは、2022年4月1日より前に18歳、19歳の人が親の同意を得ずに締結した契約は、施行後も引き続き、取り消すことができると説明されています。
成人式は18歳?
Q&Aでは、成人式の時期や在り方に関しては法律による決まりはなく、各自治体の判断で実施されていると説明されています。
18歳の誕生日当日から結婚できる?
民法第731条では、18歳にならなければ婚姻をすることができないと定められています。年齢の数え方や届け出の受付については、届け出をする市区町村の窓口で確かめましょう。
養育費は18歳まで?
Q&Aでは、取決めの時点で成年年齢が20歳だった場合は、従前どおり20歳まで支払義務を負うことになると考えられると説明されています。
結婚できる年齢を知って二人の将来を話そう
2022年4月1日から、結婚できる年齢は男女とも18歳になりました。女性の婚姻開始年齢は16歳から18歳に引き上げられ、成年年齢も20歳から18歳に引き下げられています。お酒やたばこ、公営競技の年齢制限は20歳のままです。決まりを二人で確かめて、将来の話に役立てましょう。