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大切な人と一緒に暮らしていくなかで、「二人の関係を何かの形で示せたら」と考える人もいますよね。東京都には、性的マイノリティの二人がパートナーシップ関係にあることを宣誓・届出し、東京都知事が受理証明書を交付する「パートナーシップ宣誓制度」があります。どんな制度なのか、東京都の案内にそって整理しました。
この記事では、東京都総務局人権部と東京都パートナーシップ宣誓制度届出等管理システムの制度の案内ページや「利用の手引き」(令和8年8月)をもとに、東京都パートナーシップ宣誓制度について5つのポイントで整理します。後半の、二人で届出を考えるときの話し合いメモは、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で東京都総務局人権部と東京都パートナーシップ宣誓制度届出等管理システムに掲載されている内容をもとにしています。手続きや必要書類は変わることがあります。届出の前に、東京都の「利用の手引き」を確かめてください。
パートナーシップ宣誓制度とは
東京都知事が受理を証明する制度
東京都の案内では、この制度は、双方またはいずれか一方が性的マイノリティである二人から、パートナーシップ関係にあることの宣誓・届出があったことを東京都知事が証明し、受理証明書を交付するものだと説明されています。
婚姻とは違う
法律行為である婚姻とは異なり、パートナーシップの宣誓によって法律上の効果が生じるものではないとされています。そのうえで、多様な性への理解を広め、二人の生活上の困りごとの軽減など、暮らしやすい環境づくりにつなげていくための制度だと書かれています。
費用はかからない
「利用の手引き」では、宣誓・届出や受理証明書の交付に費用はかからないと案内されています。ただし、戸籍抄本などの書類を取るための手数料や、オンライン手続きの通信費は自分で負担するとされています。
国籍は問わない
対象者の要件をすべて満たしていれば、国籍は問わないとされています。届出システムは日本語と英語で表示できますが、入力や提出書類は日本語のみ受け付けると書かれています。
| 項目 | 東京都の案内 |
|---|---|
| 証明する人 | 東京都知事 |
| 交付されるもの | 受理証明書(A4型・カード型) |
| 費用 | 宣誓・届出と交付は無料(書類の取得費などは自己負担) |
| 法律上の効果 | 婚姻とは異なり、法律上の効果は生じない |
パートナーシップ宣誓制度 5つのポイント
1. 対象となる二人の宣誓
「双方又はいずれか一方が性的マイノリティであり、互いを人生のパートナーとして、相互の人権を尊重し、日常の生活において継続的に協力し合うことを約した二者である」と宣誓したことが、要件の1つめとされています。
2. 二人とも18歳以上
二人とも成年(満18歳)に達していることが要件とされています。
3. 配偶者やほかのパートナーがいない
二人とも配偶者(事実婚を含む)がいないこと、別の人とパートナーシップ関係にないことが求められます。海外で同性婚をしている二人は対象に含まれると書かれています。
4. 近い親族どうしではない
二人が直系血族、三親等内の傍系血族、または直系姻族の関係にないことが要件です。パートナーシップ関係に基づく養子縁組でこれに当たる場合は除かれるとされています。
5. 都内在住・在勤・在学
二人またはどちらか一人が都内在住、在勤、在学であることが要件です。届出の日から3か月以内に都内へ転入予定の場合も、都内在住に含まれるとされています。
5つのポイント早見表
| ポイント | 東京都総務局人権部と東京都パートナーシップ宣誓制度届出等管理システムの案内 |
|---|---|
| 対象となる二人の宣誓 | 性的マイノリティの二人の宣誓 |
| 二人とも18歳以上 | 二人とも満18歳以上 |
| 配偶者やほかのパートナーがいない | 配偶者・別のパートナーがいない |
| 近い親族どうしではない | 近親の関係にない |
| 都内在住・在勤・在学 | どちらかが都内に住む・働く・学ぶ |
届出の流れ
原則オンラインで手続き
手続きは原則として、「東京都パートナーシップ宣誓制度届出等管理システム」でオンラインで行うと案内されています。パソコンやスマートフォン、カメラやスキャナー、継続して使えるメールアドレスと携帯電話を自分で用意する必要があるとされています。
二人とも届出が必要
一人からの宣誓・届出では手続きは完了せず、一人目の届出日の翌日から14日以内に、相手方も届出をする必要があると書かれています。14日以内に相手方の届出がないと、一人目の届出は不受理になると注意されています。
受理証明書の交付
不備のない届出を受理してから、原則10日以内(土・日・祝日、年末年始を除く)に受理証明書を交付すると案内されています。交付されると連絡用のメールアドレスにお知らせが届き、システム上でA4型とカード型の受理証明書を表示・ダウンロードできると説明されています。
オンラインがむずかしいとき
機器を持っていないなど、オンライン手続きがむずかしい人は、事前予約のうえで東京都庁(新宿区)を訪れて対面で手続きできると案内されています。予約は届出希望日の原則7日前までに電話で、届出できる時間は平日の10時から16時(12時から13時を除く)とされています。
| 手続きの段階 | 案内されている内容 |
|---|---|
| 届出 | 届出システムでオンライン提出 |
| 相手方の届出 | 一人目の届出日の翌日から14日以内 |
| 受理証明書 | 受理から原則10日以内に交付 |
| 対面手続き | 都庁で事前予約制 |
用意する書類
婚姻していないことなどがわかる書類
全員が出す書類として、戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)や独身証明書などが挙げられています。独身証明書は本籍地の区市町村で取得できると書かれています。
本人確認書類と顔写真
マイナンバーカード、旅券、運転免許証、在留カードなど、顔写真がついた本人確認書類が必要です。マイナンバーカードは表面のみを提出するよう注意されています。オンライン手続きでは、本人確認書類とは別に、3か月以内に撮影した顔写真も必要で、自撮り写真でもかまわないとされています。
状況によって必要な書類
都内在住なら住民票の写し、都内在勤・在学なら在勤証明書や在学証明書、転入予定なら賃貸借契約書などが必要になると案内されています。書類は原則として3か月以内に交付されたものに限られるとされています。
通称名や子どもの名前
トランスジェンダーや外国籍の人が日常的に使っている通称を、受理証明書の特記事項欄に記載できる(任意)とされています。届出者と生計を一にする未成年の子の名前と生年月日も、希望すれば記載できると書かれています。
届出のあとの手続き
住所などが変わったとき
住所などの変更や、どちらかが亡くなったときには届出が必要だとされています。転入予定で届け出た場合は、転入後おおむね1か月以内に住民票の写しなどを添えて変更届を出すよう案内されています。
関係を解消したとき
パートナーシップ関係を解消した場合や、転居や転職、卒業などで二人とも要件を満たさなくなった場合も届出が必要とされています。これらは、どちらか一方からの届出でよいと書かれています。
新しい日付の証明書
利用者が申請すれば、新しい日付の受理証明書をオンラインで発行してもらえると案内されています。受理証明書は、届出があった時点で関係を証明するものだとされているので、必要に応じて発行を依頼できるのは心強いですね。
都内在勤・在学・転入予定の考え方
働き方は問わない
「利用の手引き」では、都内在勤について、正社員、派遣社員、フリーランス、自営業など勤務形態は問わないとされています。現に主に勤務している事業所などが都内にあることが必要で、週あたりの勤務回数の下限はないと書かれています。
通学の形も問わない
都内在学についても、通学形態は問わず、科目等履修生も対象とされています。現に主に通学しているキャンパスなどが都内にあることが必要です。
一時的に離れるとき
長期出張や留学などで一時的に都内在勤・在学ではなくなる場合、変更の届出は不要とされています。ここでいう一時的とは、おおむね5年以内のことだと説明されています。
転入予定で届け出たら
転入後はおおむね1か月以内に、住民票の写しなどを添えて変更届を出す必要があります。届出がないと東京都から状況確認の連絡があり、その後も対応がない場合は受理証明書が無効になることがあると注意されています。
不受理になったあと
相手方の届出が14日以内にそろわず不受理になった場合、不受理メールを受け取った日の翌日から7日間は、一人目の人は新しい届出ができないと書かれています。
二人で届出を考えるときの話し合いメモ
ここからは、東京都総務局人権部と東京都パートナーシップ宣誓制度届出等管理システムの案内をもとにした、この記事の提案です。
何のために使いたいかを話す
受理証明書をどんな場面で使いたいのか、二人で言葉にしてみましょう。住まいのことなのか、病院や職場のことなのか、目的がはっきりすると準備も進めやすくなります。
書類集めの担当を決める
戸籍抄本や住民票など、取り寄せる書類はそれぞれ違います。3か月以内のものという条件もあるので、いつ、誰が、どこで取るかを先に決めておくと慌てずにすみます。
14日以内のスケジュールを合わせる
一人目が届け出たら、相手方は14日以内に届け出る必要があります。二人の予定が合う週を選んで、同じ日に続けて届け出ると安心です。
子どもへの説明
子どもの名前を記載する場合、東京都は制度の趣旨や受理証明書の使われ方について、子どもに十分説明するよう呼びかけています。家族みんなが納得できるように、話す時間をとりたいですね。
よくある質問
受理証明書をもらうと結婚と同じになる?
婚姻とは異なり、法律上の効果が生じるものではないと案内されています。
片方だけが都内に住んでいても届け出られる?
二人またはどちらか一人が都内在住、在勤、在学であれば要件を満たすとされています。
外国籍でも届け出られる?
要件をすべて満たしていれば国籍は問わないとされています。
お金はかかる?
宣誓・届出や受理証明書の交付は無料ですが、書類を取るための手数料や通信費は自己負担とされています。
紙の証明書はもらえる?
原則オンラインで交付され、紙が必要な場合は自分で印刷する(A4型とカード型)と案内されています。対面手続きの場合は、後日書留などで郵送すると書かれています。
相談したいときは?
東京都総務局人権部の担当窓口(電話03-5388-2337、平日10時〜16時、12時〜13時を除く)が案内されています。
パートナーシップ宣誓制度は二人の届出で受理証明書が交付される制度
東京都パートナーシップ宣誓制度は、性的マイノリティの二人が宣誓・届出をし、東京都知事が受理証明書を交付する制度です。婚姻とは異なり法律上の効果はありませんが、無料で、原則オンラインで手続きできます。二人とも18歳以上で、どちらかが都内在住・在勤・在学などの5つの要件を確かめ、14日以内に二人そろって届け出ましょう。